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ビットコインが過去最高値の111,000ドルを記録、大口投資家が主導
May 23, 2025 8:09 AM

ビットコインは2025年5月22日、過去最高値となる111,000ドルに達しました。この暗号資産は4月に74,500ドルまで下落して以来の高値を更新し、投資家のデジタル通貨への信頼が高まっていることを示しています。

ビットコイン:3か月の価格推移(2025年2月〜5月)

2025年2月から5月にかけてビットコインCME先物価格が111,165ドルまで上昇したチャート

出典:TradingView。すべての指数は米ドル建てのトータルリターンを示しています。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。データは2025年5月22日時点。

この急騰の要因は?

1. 機関投資家の影響力

これまでの暗号資産ブームは個人投資家主導でしたが、今回はファンド、企業、大口投資家といった機関が牽引しています。主要取引所によると、現物ビットコインETFは5月だけで40億ドル以上の資金を集めました。これらのファンドにより、投資家は暗号資産を直接購入することなく、規制されたチャネルを通じてビットコインに投資できます。

資本の流入は市場の需要を押し上げましたが、ビットコインの供給は依然として制限されています。この状況が価格上昇を後押ししています。こうした投資家たちの長期的な投資姿勢は、価格の安定と市場のボラティリティ低下に貢献すると専門家は分析しています。

2. 規制に対する楽観的な見方

上院は最近、実世界の資産(米ドルなど)に裏付けられたデジタル通貨であるステーブルコインを規制するための法案を可決しました。法案は発行者に完全な準備金の保持、監査、および厳格な情報開示義務を課すものです。

このような規制は、信頼性、安全性、説明責任といった業界の懸念に直接対処するものです。明確な規制は、資産運用会社などの大口投資家の期待に沿っており、リスク管理を容易にします。

ワシントンの政治的な雰囲気も変化しつつあります。政府は現在、暗号資産を金融システムの持続的な一部とみなし、もはや脅威とは見ていません。主流金融機関によるビットコインとデジタル資産への認識の変化は、これらの資産が伝統的な金融市場にしっかりと組み込まれることを後押ししています。

3. マクロ経済的な追い風

金利が安定し、インフレへの懸念が和らいでいることから、投資家はリスク資産に対してより前向きになっています。米ドルの弱さも、価値の保全手段としてのビットコインの魅力を高めています。一部のトレーダーは、今回の上昇を伝統的な「ゴールド・ヘッジ」に例えています。

次に起こることは?

一部の専門家は、ビットコインが間もなく118,000ドルに達する可能性があると予測していますが、別の見方では、一度価格が停滞してから再び動き出すという意見もあります。価格上昇が続くかどうかは、新規資金の流入や個人投資家の復帰にかかっています。

とはいえ、注意は必要です。ビットコインは非常にボラティリティの高い資産として知られています。特に投機的な取引が増えると、急激な価格下落が起こる可能性もあります。経験豊富な投資家たちも、新規参入者に冷静な対応を促しています。

それでも今回の史上最高値更新は、大きな転換点であると言えるでしょう。ビットコインは単なる価格の上昇にとどまらず、かつて敬遠していたような投資家層からも真剣に受け止められる存在になっています。これは今後の市場の在り方を根本的に変える可能性があります。